1.隣接している森林を侵食して木を枯らしてしまいます。

１０日（旬内）で竹になることから「筍」という字があてがわれている様に、竹は非常に成長が早く、地上に竹が出てから１～２ヶ月で高さ約２０ｍにもなります。
安価な輸入品の増加や担い手が減少した竹林は放置され、隣接する森林にどんどん侵入して、周辺の木と養分や日光を奪い合います。その結果、木は枯れてしまい、竹林が代わりに生い茂ります。

竹林を放置せず、間伐や伐採をして手入れをする必要があります。

2.生物多様性の低下につながります。

竹林内は竹以外の植物がほとんどなくなります。すると、竹林に侵食された森林で生育していた植物を餌にしていた昆虫、その昆虫を餌にしていた動物が減少します。バランスを保っていた生態系のバランスが崩れ、生物多様性（※1）の低下につながります。

※1　生物多様性…いろいろな種の生き物が、海や川、森など様々な生態系の中で生き、それぞれがつながりあって生きていること。

3.土砂崩壊の危険を招きます。

竹の根は網目のように緻密に張りめぐらす為、地盤が強化されているように思いますが根は地中30ｃｍ程度までの表面に集中しているそうです。
地中深くに根を伸ばす樹木が生育していない竹林の斜面は、土砂崩壊の危険を招きます。

1.竹を伐採して運搬します。

タケノコ農家は、生産性を向上させるため5年周期で竹を間伐します。また、竹林を放置することによる環境被害の発生を防ぐためにも伐採は必要です。
しかし、竹の伐採、間伐、整備は重労働でコストも掛るため、せっかく伐採しても利用されずに竹林内に放置しているのが現状です。

そこで、伐採した竹を活用できるように、タケノコ農家がチップ工場まで竹を運搬すると利益を得られる仕組みが作られました。

2.竹をチップ化します。

専用工場で竹を粉砕しチップ化します。
紙はパルプというセルロース繊維の集合体から作られます。そのパルプをつくるには、まずは材料を一定の大きさに細かく砕く（チップ化する）必要があります。

竹は中が空洞で生産性が低い上に、堅いので何回も刃を交換する必要がありますが、チップ工場の協力でチップ化を実現できました。

3.原料から紙を作ります。

竹の繊維は、柔らかい紙を作る原料となる広葉樹よりも長く、固い質感で強い紙の原料となる針葉樹よりも短いため、強くてしなやかという特性があります。

大きなロール状に巻き取られた原紙をシート（平判）に断裁して、「GA竹紙」の出来上がりです。

4.GA竹紙は日本の環境に配慮しています。

[里地里山の環境保全]
竹林を管理することで、里地里山の環境が保全できます。
そうすることで、豊かな生態系が育まれ、生物多様性の保全に貢献します。

[地域社会への経済効果]
放置されていた竹材をタケノコ農家が運搬し、現地のチップ工場でチップ化、紙を作ることにより、地域社会の経済効果につながります。

[地球温暖化の抑制]
間伐を促進することで日光が充分に降り注ぎ、竹の生長が高まることで、たくさんのCO2が吸収され、地球温暖化の抑制につながります。

身近な問題を、身近な紙を使うことで貢献できる。

「GA竹紙」を是非これからの紙選びの選択肢のひとつに加えてみてください。