2026.08.12

「漂着する光景 Drifted Presence」写真展招待状
澤田翔平(デザインで株式会社)

デザイナーの澤田翔平さんに、安永ケンタウロスさんの写真展の招待状についておしえていただきました。
使用用紙
里紙 柿 四六判Y目 100kg
用途
DM・ポストカード
選んだ理由
KYOTOGRAPHIE KG+ 2026のプログラムとして開催された、安永ケンタウロスさんによる展示「漂着する光景 Drifted Presence」のためのインビテーションを制作しました。制作にあたり、まず印象的だったのは、安永さんのメインビジュアルに漂う静けさと、日本的な時間感覚でした。深夜の神社の手水を捉えたその写真には、水面の揺らぎや闇の奥行き、そして時間が静かに堆積していくような感覚があり、どこか土地の記憶までも内包しているように感じられました。
また、展示空間では、作品を包む素材として柿渋染めの手漉き和紙が用いられることを企画されていて、その有機的な風合いや陰影の美しさも、この展示を象徴する重要な要素となっていました。そこでインビテーションにおいても、単なる告知物ではなく、展示体験へと静かに導く“入口”のような存在を目指しました。

その中で選んだのが「里紙 柿」です。「里紙」は、自然素材のような柔らかな質感と、日本の風土を感じさせる繊細な表情を持った紙であり、今回の展示コンセプトと非常に親和性が高いと感じました。特に「里紙 柿」の持つ深みのある色合いは、柿渋の和紙の質感や、夜の静謐な空気感とも美しく呼応し、KG+という国際的な写真祭の場においても、日本的な感性を静かに伝える存在になると考えました。
インビテーションは、安永さんの作品世界をそっと包み込むような佇まいを意識してデザインしています。また、紙そのものが持つ質感や色調をグラフィック全体にも展開することで、展示空間とビジュアル表現に一貫した世界観を生み出しました。紙を“印刷の支持体”としてだけではなく、展示体験を構成するひとつの素材として捉えることで、作品と鑑賞者の間にある感覚的な余白まで丁寧に設計することを心がけました。(澤田翔平さん)
印刷加工
デジタル印刷(Revoria Press PC1120S)、筋押し
クライアント
関連イベント

漂着する光景 Drifted Presence

会期
2026年4月18日│土│―28日│火│※会期終了

会場
kojin kyoto 京都府京都市上京区上生洲町248-6MAP

概要
京都国際写真祭「KG+2026」のプログラムとして開催された、自然の中で変化する水をテーマとした安永ケンタウロスさんの写真展。

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